突然「+67」から始まる電話番号から着信があると、
「どこの国からの電話?」
「詐欺ではないの?」
「うっかり出てしまったけれど大丈夫?」
と不安になりますよね。
結論からいうと、「+67」だけでは国を特定することはできません。
国際電話番号では、+670、+672、+673のように、その後の数字まで確認する必要があります。
また、+67から始まる番号がすべて詐欺というわけではありませんが、身に覚えのない海外からの着信には注意が必要です。
警察庁も、国際電話番号を利用した特殊詐欺が多発しているとして注意を呼びかけています。令和7年中に特殊詐欺で使われた電話番号のうち、約75.5%が国際電話番号だったとしています。
この記事では、
- +67から始まる電話番号はどこの国なのか
- +670~+679の国番号
- 詐欺電話を見分けるポイント
- 電話に出てしまった場合の対処法
- 折り返してしまった場合の対応
- 迷惑電話を防ぐ方法
について詳しく紹介します。
+67から始まる電話番号はどこの国?

まず知っておきたいのは、「+67」という2桁だけで1つの国を表しているわけではないということです。
電話番号の先頭が「+67」と表示されていても、その次に続く数字によって国や地域が変わります。
たとえば、
「+670……」
「+673……」
「+679……」
では、それぞれ別の国・地域からの国際電話となります。
「+67」だけでは国を特定できない
国際電話の番号には「国番号」と呼ばれる番号が付けられています。
日本なら「+81」です。
一方、「+67」の場合は、その後の数字まで含めて国番号を判断します。
そのため、
「+67から電話が来た=どこか特定の1か国からかかってきた」
というわけではありません。
現在のITUの国別番号計画でも、+670、+672~+679にはそれぞれ異なる国や地域が割り当てられています。
+670~+679の国番号一覧
+67から始まる主な国番号は以下の通りです。
| 国番号 | 国・地域 |
|---|---|
| +670 | 東ティモール |
| +671 | 現在、国番号として割り当てなし |
| +672 | オーストラリア海外領土 |
| +673 | ブルネイ |
| +674 | ナウル |
| +675 | パプアニューギニア |
| +676 | トンガ |
| +677 | ソロモン諸島 |
| +678 | バヌアツ |
| +679 | フィジー |
ITUの国番号資料でも、+670は東ティモール、+672はオーストラリア海外領土、+673はブルネイ、+674はナウル、+675はパプアニューギニア、+676はトンガ、+677はソロモン諸島、+678はバヌアツ、+679はフィジーとして確認できます。+671は割り当てのない番号とされています。
つまり、着信画面に「+67……」と表示された場合は、最初の3桁まで確認することが大切です。
電話番号の先頭にある「+」の意味
電話番号の先頭に付いている「+」は、国際電話で使われる表示です。
たとえば日本の国番号は「+81」なので、日本の電話番号が海外向けの形式で表示されると「+81」から始まります。
そのため、「+が付いている=詐欺」というわけではありません。
ただし、日本国内で生活していて海外から電話がかかってくる心当たりがない場合は、安易に電話へ出たり折り返したりしない方が安全です。
警察庁も、「+81」以外の国番号からの着信には注意するよう呼びかけています。
+67から始まる電話は詐欺なの?
+67から始まる電話番号を見たとき、
「海外からなんて電話が来るはずがない」
「これって詐欺?」
と心配になる方も多いでしょう。
ただし、+67から始まる電話がすべて詐欺とは限りません。
正規の国際電話として利用されている番号もあります。
重要なのは、番号だけで判断するのではなく、
「その国から電話が来る心当たりがあるか」
「相手が何を要求してくるか」
を確認することです。
+67から始まる電話すべてが詐欺とは限らない
+670~+679の多くは、実際に国や地域へ割り当てられている正規の国番号です。
仕事や旅行、知人との連絡などで海外とのやり取りがある場合は、正当な電話である可能性もあります。
一方で、
- 海外とのやり取りがまったくない
- 突然知らない番号から着信した
- 自動音声が流れる
- お金や個人情報を要求される
といった場合には慎重な対応が必要です。
発信者番号が偽装されるケースもある
注意したいのが、着信画面に表示されている電話番号が、必ずしも本当の発信元とは限らないという点です。
警察庁は、実在する警察署などの電話番号を偽装して表示させる詐欺の手口を確認しています。
そのため、
「警察署と同じ番号だった」
「末尾が0110だった」
という理由だけで、相手を信用するのは危険です。
VoIPやIP電話が悪用されるケース
現在では、インターネット回線を利用するVoIPやIP電話など、従来とは異なる仕組みで電話を発信することもできます。
こうした通信技術そのものは一般的に利用されているものですが、詐欺グループが国際電話番号や発信者番号の表示を悪用するケースもあります。
そのため、着信画面に表示された番号だけで、
「この国から本当に電話している」
と断定しないようにしましょう。
+67から始まる不審な電話で多い手口

知らない国際電話から着信した場合は、相手の話し方や要求内容にも注意してください。
特に次のようなパターンがあれば、不審な電話として警戒した方がよいでしょう。
自動音声でボタン操作を求めてくる
不審な国際電話では、自動音声が流れるケースがあります。
たとえば、
「重要なお知らせがあります」
「電話が利用停止になります」
などの案内が流れ、
「詳しく聞く場合は1番を押してください」
などと操作を求めるパターンです。
途中で別の言語に切り替わるケースもあります。
心当たりのない電話であれば、ボタンを押さずにそのまま切りましょう。
警察・公的機関・通信会社などを名乗る
詐欺電話では、信用させるために、
- 警察
- 行政機関
- 通信会社
- 金融機関
- 消費者庁
などを名乗ることがあります。
警察庁は、警察官を名乗って「捜査対象になっている」などと不安をあおり、送金を要求する「ニセ警察詐欺」への注意を呼びかけています。
また、消費者庁も2026年1月、消費者庁職員を名乗る人物から国際電話があり、個人情報を求められる事例が複数寄せられていると注意喚起しています。消費者庁は電話で個人情報の提供を求めることはないとしています。
ワン切りで折り返し電話を誘う
電話を一度だけ鳴らしたり、短時間で切ったりして、
「誰からだろう?」
と思わせ、折り返し電話を誘うケースも考えられます。
知らない国際電話番号へこちらから折り返すと、契約している通信会社や相手国などによっては国際通話料金が発生する可能性があります。
身に覚えのない番号には、確認せず折り返さない方が安心です。
SMSやメッセージのURLへ誘導する
電話だけでなく、SMSなどで、
「未払い料金があります」
「荷物をお届けできませんでした」
などと送り、URLを開かせる手口にも注意が必要です。
知らない相手から届いたURLは安易に開かず、メッセージ内に書かれた電話番号へ連絡することも避けましょう。
+67からの電話が詐欺か見分けるポイント
不審な電話かどうか迷った場合は、次のポイントを確認してみてください。
身に覚えのない海外番号から突然かかってきた
海外に知人がおらず、海外企業やサービスを利用した覚えもないのに国際電話がかかってきた場合は注意しましょう。
もちろん、これだけで詐欺とは断定できません。
しかし、急いで出たり折り返したりする必要はありません。
自動音声で番号操作を求められる
身に覚えのない電話から自動音声が流れ、
「1を押してください」
「担当者につなぐため○番を押してください」
などと言われた場合は、そのまま電話を切るのが無難です。
「未払い」「逮捕」「口座凍結」などと不安をあおられる
詐欺電話では、冷静に考える時間を与えないため、
「今日中に払わないと電話が止まる」
「あなた名義の口座が犯罪に使われている」
「逮捕される可能性がある」
などと不安をあおることがあります。
相手が急がせてきても、その場で判断しないことが大切です。
個人情報やお金を要求される
特に注意したいのが、
- 氏名
- 住所
- 生年月日
- 銀行口座
- クレジットカード番号
- 暗証番号
- SMS認証コード
などを聞かれた場合です。
また、
「安全確認のため送金してください」
「資金を調査します」
といった要求にも応じないでください。
相手が名乗った組織の公式窓口から確認する
相手が警察や金融機関などを名乗った場合でも、電話中に案内された番号へそのまま連絡しないようにしましょう。
一度電話を切り、自分で公式サイトなどから正規の電話番号を調べて確認することが重要です。
警察庁も、警察官を名乗る電話を受けた場合は所属や名前を確認したうえで一旦電話を切り、自分で調べた警察署の番号へ相談するよう案内しています。
+67からの電話に出てしまったらどうする?

知らない国際電話だと気付かず、うっかり電話に出てしまうこともあります。
その場合も、すぐに慌てる必要はありません。
大切なのは、その後の対応です。
電話に出ただけなら慌てずに切る
不審だと感じたら、会話を続けずに電話を切りましょう。
特に、
- 自動音声の指示に従わない
- 番号を押さない
- 個人情報を話さない
- 相手の言う番号へ電話しない
ことが大切です。
電話を切った後は、その番号をブロックしておくと安心です。
なお、料金の扱いは契約している通信事業者やサービスによって異なるため、「着信に出ただけで必ず無料」などと一律に断定するのではなく、不安な場合は契約先の通信会社へ確認してください。
折り返し電話をしてしまった場合
知らない国際電話へ折り返してしまった場合は、気付いた時点で通話を終了しましょう。
その後、
- 通話履歴を確認する
- 利用料金を確認する
- 同じ番号へ再度電話しない
- 不審な番号をブロックする
といった対応をおすすめします。
高額な料金が心配な場合は、契約している携帯電話会社へ確認してください。
個人情報を伝えてしまった場合
電話で氏名や住所などを話してしまった場合は、今後の不審な電話やSMSに注意しましょう。
一方、
- クレジットカード番号
- 銀行口座
- 暗証番号
- インターネットバンキング情報
- SMS認証コード
などを伝えてしまった場合は、より早い対応が必要です。
カード番号や口座情報を伝えた場合
クレジットカード情報を伝えてしまった場合は、利用しているカード会社へ連絡し、不正利用がないか確認しましょう。
銀行口座やインターネットバンキングの情報を伝えた場合も、金融機関へ速やかに相談してください。
実際に送金してしまった場合や犯罪被害の可能性がある場合は、警察にも相談しましょう。
+67から始まる迷惑電話を防ぐ方法
不審な電話は、かかってきてから対応するだけでなく、あらかじめ着信しにくくする方法もあります。
かかってきた番号をブロックする
一度不審な電話がかかってきたら、スマートフォンの着信履歴から番号をブロックしておくとよいでしょう。
同じ番号から再び電話がかかってくるのを防ぐことができます。
ただし、別の番号を使って電話をかけてくる可能性もあるため、ブロックだけで完全に防げるとは限りません。
iPhoneで知らない番号への対策をする
iPhoneには、知らない発信者からの電話を制限する機能があります。
普段、電話帳に登録していない番号から電話がかかってくる必要がほとんどない方は、こうした機能を活用するのも方法の一つです。
ただし、病院や配送業者など必要な電話も対象になる可能性があるため、自分の利用状況に合わせて設定してください。
Androidで迷惑電話をブロックする
Androidスマートフォンでも、機種や電話アプリによって迷惑電話対策や番号ブロック機能が利用できます。
設定方法はメーカーや端末によって異なるため、使用している機種の設定画面や公式サポートを確認してください。
迷惑電話対策アプリを利用する
迷惑電話の識別や着信拒否に対応したアプリを利用する方法もあります。
警察庁も、携帯電話について国際電話の着信ブロックが可能なアプリを利用することを対策の一つとして案内しています。
アプリを選ぶ場合は、
- 対応OS
- 料金
- 提供会社
- プライバシーポリシー
- 最新のレビュー
などを確認したうえで利用しましょう。
国際電話を利用しない場合は発着信制限も検討する
普段、国際電話をまったく利用しないのであれば、国際電話そのものを受けない設定も有効です。
警察庁は固定電話について、国際電話の発着信を無償で休止できる「国際電話不取扱受付センター」の利用を案内しています。
受付センターの電話番号は0120-210-364です。
携帯電話の場合は、端末の着信設定を見直したり、国際電話をブロックできるアプリを活用したりする方法が案内されています。
不審な国際電話で困ったときの相談先

「詐欺かもしれない」
「個人情報を話してしまった」
「お金を振り込んでしまった」
など、不安が残る場合は一人で判断せず、専門窓口へ相談しましょう。
警察へ相談する
警察を名乗る不審な電話や、犯罪被害の可能性がある場合は、
警察相談専用電話「#9110」
へ相談できます。
警察庁も、警察官を名乗る電話で捜査対象だと言われた場合などには、電話を切って#9110へ相談するよう呼びかけています。
消費生活相談窓口へ相談する
詐欺かどうか判断できない場合や、契約・料金などのトラブルがある場合は、
消費者ホットライン「188」
へ相談できます。
188に電話すると、地域の消費生活センターや相談窓口につながります。
+67から始まる電話番号についてよくある質問
+67はどこの国ですか?
「+67」だけでは1つの国を特定できません。
+670なら東ティモール、+673ならブルネイ、+677ならソロモン諸島、+679ならフィジーというように、3桁まで確認する必要があります。
+67からの電話はすべて詐欺ですか?
すべてが詐欺とは限りません。
+670~+679の多くは、実際に国や地域へ割り当てられている正規の国番号です。
ただし、身に覚えのない国際電話で、お金や個人情報を要求された場合は注意してください。
+67からの電話に出ただけで料金はかかりますか?
料金の扱いは利用している通信会社や契約内容によって異なるため、一律には言えません。
心配な場合は、契約している通信事業者へ確認してください。
重要なのは、不審な電話に出てしまった後も会話を続けたり、相手の指示で操作したりしないことです。
+67からの電話に折り返してしまったらどうすればいい?
気付いた時点で通話を終了し、通話履歴や料金を確認しましょう。
その後は同じ番号へ再度電話せず、番号をブロックしてください。
料金に不安がある場合は携帯電話会社へ確認しましょう。
電話番号の末尾が0110なら警察ですか?
末尾が「0110」だからといって、警察からの電話だとは限りません。
警察庁は、末尾「0110」の番号を使って警察署からの電話に見せかける詐欺を確認しています。実在する警察署の番号を偽装して表示するケースもあります。
不安な場合は一度電話を切り、自分で調べた警察署の正式な電話番号へ確認してください。
+67からSMSが届いた場合はどうすればいい?
身に覚えのないSMSであれば、安易に返信しないようにしましょう。
URLが記載されていても、すぐには開かないことが大切です。
本当に必要な案内なのか確認したい場合は、SMSに記載された連絡先ではなく、その企業や機関の公式サイトから問い合わせ先を調べてください。
まとめ:+67からの知らない電話には折り返さず慎重に対応しよう
今回は、+67から始まる電話番号について紹介しました。
「+67」だけでは国を特定することはできず、+670、+673、+679など、その後の数字まで確認する必要があります。
+67から始まる番号すべてが詐欺というわけではありません。
しかし、国際電話番号を利用した特殊詐欺は実際に多発しているため、海外から電話が来る心当たりがない場合は慎重に対応しましょう。
身に覚えのない国際電話がかかってきた場合は、
- 無理に出ない
- 安易に折り返さない
- 自動音声の指示に従わない
- 個人情報を伝えない
- お金を送らない
- 不審な番号はブロックする
ことが大切です。
万が一電話に出てしまっても、不審だと気付いた時点で電話を切れば、その後の被害を防ぎやすくなります。
また、相手が警察や公的機関を名乗っていても、表示された電話番号だけで信用しないようにしましょう。
少しでも不安を感じた場合は、警察相談専用電話「#9110」や消費者ホットライン「188」などへ相談してください。

